2014/12/17

【雑談】おもしろいと思わせる、さてさて

酔いよ覚めろ




眠たい

おもしろいことばってなんだろうって話になった、なんだろうずっと考えてたテーマだし、自分で何回も答えを出したし何回もやり直した、とっても興味深いことだし、わくわくするし疲れる。脳汁を使うテーマで談義することはとても健康的な活動、なんだか体も軽くなった気がする。精神と肉体はやはり結びついているのだと、つくづくそう思う。さておもしろいことば、もとい、おもしろいことばの展開を構成しうる要因ってなんじゃらほいっていう問いに対して、非常に納得感の強かった仮説として、作り手の仕掛けが解読できたとき、というものがあった。

その時例にだしてくれた歌詞(うろ覚え)を以下に記す

空を見上げ流れ星が降りそうで 嫁入り前振り袖に涙がこぼれる
僕の推測としては、おそらくこのセンテンスには竹取物語のかぐや姫的要素、またキルギスにおける誘拐婚のように女性が不本意のまま結婚へと導かれる残酷さを描いたよう思える。ただ、これをメロディとリズムにのせて音楽的に受信したとき、瞬間的にこれらの要素を引き出すことは難しいと思う(音源を聞いていないのでなんともいえない)。しかしながらこのセンテンスを受け手の頭にひっかけるフックとして、「降りそうで」「振り袖」と韻を踏み、メロディが聞けずとも何か予感をさせるオーラをこの文から感じ取れる。そして振り返ったときに初めて受け手が言葉の仕掛け、裏に隠された嫁入り前の嫁の心理描写を綿密に描いていく。つまり、これだ。おもしろいことばの展開を構成しうる要因とはこれだと思った。前述したかぐや姫的要素、などはこの歌詞を作った人の本当の狙いをあばけていないかもしれない。しかしながら、この数十文字の中に、これだけの想像を膨らませるエネルギーを、作り手は詰め込むことに成功した。そして受け手の僕はその想像がぶわっと広がったときに、やばいおもしろい。と頭がしびれた、これが作り手の仕掛けで、解読できたとき、というやつだ。そしてこの解読できた、にはもう一つ重要なポイントがある、受け手の前提知識及び原体験だ。結局のところそこの出力直前のフィルターでアウトプットが全く異なるものに変化していく、きっとこの出力のバリオウムのばらつきを抑え、かつダイバーシティの高い、プレーンな入力を、なんでもない顔ですらっと言葉にして注入していくことが大事なのだ。なんでもない言葉、組み合わせ、そして出力直前のフィルターのモデルケースを限界まで想定して、ものづくりをしていこう、ことばを紡いでいこう、そう気づけたいい夜でした。
くにさんもさとうさんも大好きだ、おやすみ